デジモン・メモリー、23歳夏

なんか昨日突然夏がおわった
暦上の夏はもう終わってるとかのマジレスはいいです

自分は皮膚が強いのか、神経が鈍いのかなんなのか、あんまり寒さを感じないことが多いのでまだまだ半袖でいける🎶冬まで半袖着て輝いちゃおうかな🎶と先週までイキっていたわけだが、突然冬はやってきた

ちょっと寒すぎじゃない?笑っちゃうくらい人間って弱いな
鳥肌が立ちすぎて昨日はもう手の平返しの分厚いトレーナーを着てしまった
裏切りもいつも突然やってくるものだから・・・

 

23歳夏、はやかったしあんまり覚えてないけど、ぼんやり良かった様な気がするな

夏のある日、この日もいつもの様にグーグー部屋で寝こけて、全巻無料期間のゴールデンカムイをタラタラ読んでいたら、突然""デカ自然浴びて〜""という気持ちになった
いつも全部突然 突然だらけが人生だからね(絶対にゴールデンカムイの影響だろうけど)
自分の場合、この突然やってくる感情は凄く厄介な代物で、この欲望を叶えないと、ずっとモヤつきに囚われてやがて死んでしまう。だから深夜でも食欲に負けて日々セブンイレブンまで走ってるんだけど

「デカ自然」を浴びるとはいえ、どこにデカ自然があるか知らない 地理苦手だし
地理苦手人間のぎりぎりの知識で九州か北海道、という極端な2択が思いついた
夏のことをまだ諦めたくなかったので、九州をブラブラすることに決めた

次に決めなければならないのは「いつ」、英語は得意なので5W1Hは習得している
人生は勢いが大事というペラい感覚に従い、2日後から1週間ブチ抜きで有給を取ることにした アホみたいにゆるい部署でよかった〜すぐデカ自然に行けちゃうんだもんな

そのあとは色々すんなり進んでいった 進んでいったってめちゃくちゃ他人事だけど、こういう時の自分は本当に別人の様にザクザク事を進めることができる だから気がついたら九州までの行き方を調べてフェリーを予約してたりする 有難い自意識だこと

新幹線とか飛行機でも全然よかったけど、なんか海の上を漂いたい気分だったから夜行フェリーにした 朝起きても寝る前も海が見えるのって最高だし

夜少し冷え込む中、港まで行きフェリーに乗り込む 夜から始まる旅は好きだ、朝出発よりも数倍心が躍る 非日常が好きなのかな そういや、サンタを迎える24日の夜も好きだった 夜を迎えるって行為が好きなのかも知れない

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夜の海って怖い、巨大な闇の物体って感じ 人間どもが頑張って技術を発展させても、太古からある海にとっちゃ屁みたいなもんなんだろうな けど月に照らされてるところは美しいなと思う、揺れてるのが見えると光が泳いでいるように見えて、地上では感じることのない気持ちになる 詩的なことを言ってしまった

 

船は時間通りに出港した 予定では朝の7時過ぎに向こうの港に着くらしい
遠足時にモリモリお菓子を食べるタイプのバカ小学生だったので、今回もまた船に乗り込むだけでテンションが上がってしまい、売店で缶ビールを3本と大量のおつまみを買い、男子高校生並のスピードで胃に入れてしまった。こういう時にバラエティあるお菓子を買える人間だったら良かったものの、欲望に任せてイカフライ・ポテチ・いか素麺と「揚げ物とイカの微妙しりとり」みたいなラインナップを買ってしまい、普通にお腹がいっぱいになった まだ出港して30分も経っていないというのに
一番安い雑魚寝の大部屋を取っていたが自分一人しか乗客がいなかったので、雑魚寝部屋はたちまち自分専用の巨大スイートルームに変わった スイートルーム泊まったことないけど

 

気がつくと朝になっていた
ずっと起きておくつもりでラジオを聴き始めたのに、途中で寝落ちしてしまったらしい 
昨夜聴いていたザ・マミィのネズミの咆哮は、第34回まで再生されていた 効くのか効かないのかよく分からない睡眠学習だな

朝の海は眩しかった あと南の朝はまだ夏の朝だった 空も高かった、空って高さあんだね
写真があればよかったろうが、夜通しラジオを垂れ流していたタブレットは充電切れ、もちろん携帯というものを持っていないので頼れる電子機器は無し まあいいか、と思い全部をカバンの奥底にしまい、適当に港から街の方へ向かうことにした 

〜割愛〜

正直、あんま覚えてないっていうのが本音だ
特に観光名所には行ってないし、あんま名物っぽいのは食べなかった お金がなかったので
その代わり200円くらいの立ち食いうどんとか、やっすい大衆食堂の盛り盛りの丼とか、千ベロとかばっかしていた やっぱり土地が違うと人も料理も雰囲気も空気も全然違う 全部おいしかったし楽しかった 1週間の食費、3400円くらいだったと思う

日々本当に暇だったので、適当に街や港を歩いたり、たまたま時間が合えば特急電車に乗ったりしていた ブラブラ歩いていて程よいな〜って土手とか草原とか海辺を見つけては寝っ転がったり、そのまま5時間くらい寝たり、ボケ〜っと月を見たりもした 1週間で真空ジェシカのラジオ父ちゃんは一周聴いてしまった あとは足もちょっと引き締まった気がする やったね 猫とかに生まれたらこんな感じの生活なんかな

 

とはいってもこの1週間、無計画に南に来た訳ではない 0.001計画くらいは流石にしてきている その0.001こそが「灯台」だった 360度見渡せる灯台があるらしい、それだけは事前情報としてあった 旅程も後半戦に差し掛かっていたので、1日かけてそこに向かうことにした 

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見つからんかった〜〜〜〜〜灯台!笑う
序盤でも言ったが地理が本当に苦手 地図も苦手
頑張って灯台目指してチャリを数時間漕いだが全く違う方向に途中から変わってしまってた

代わりに丘をみつけた 日が沈みかけでぎりぎり暗くなる前だった
バカみたいだけど、あ〜ここに希望はあるなと思った ここに無かったらもうどこにもないよ 広規模・百均の店員?

 

なんかさ〜最近めっちゃ焦ってる というか焦ってたし今も全然焦ってる
23歳あっという間すぎる 23歳になった誕生日、深夜の鴨川にスミダを呼び出して、酔っ払いながら23歳見とけよ!と高らかに宣言したのに本当にあっという間に24歳が迫ってきてしまった 何かを作ってなければ、っていう漠然とした焦りはあるのに何も手につかず、日々目まぐるしくゼーゼー言ってる間に夏が終わっちゃった感じ 南に来てプチ・タイムワープのように夏を再開させてるけどさ、帰ったら多分ちょっと秋になってるんだと思う 

企画などを始め、有難いことに嬉しいことや楽しいこと、今までの人生になかったな〜って景色を沢山見せてもらえてる 超嬉しいし本当に嬉しい けどずっとあれだ、走ってる電車を追いかけても追いつかない感じ、自分だけが超遅いままな感覚がする

あっこの感覚あれだ、デジモン・アドベンチャーのパルモンだ・・・・・
23歳の自分、パルモンすぎる・・・・・・・・・・・・・・・

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